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栄養コラム「なでしこ通信」

みょうが(茗荷)

"みょうが"と聞くと、あなたは何を想像しますか?「食べると物忘れがひどくなる。」と思っていませんか?
みょうがには、含まれている成分の作用により、全く逆の効果を及ぼすことがわかっています。では、なぜこんな話が伝わっているのでしょうか。みょうがの名前の由来の一つとして、釈迦の弟子の一人に周梨槃(すりはん)特(どく)という人物があり、仏道に優れ悟りまで開いたのに、自分の名前をどうしても覚えることができず、ふびんに思った釈迦が、首から名札をかけさせたがそのことすら忘れてしまい、死ぬまで名前を覚えることができなかった。死後、彼の墓に見慣れぬ草が生え始め、一生自分の名前を荷なって苦労したことから「茗荷」と名づけたとの言い伝えがあり、ここから、食べると物忘れがひどくなるといわれたようです。

みょうがは、日本の本州から沖縄まで各地に自生し、古くはインドや中国にも野生種はありますが、野菜として栽培をしているのは日本だけで、古くから薬用・食用と利用されています。一般的にみょうがと呼んでいるのは、外・内苞に包まれ花が出てくる前のつぼみをさし、花みょうがともいいます。収穫期は、早生のものは初夏から収穫が始まり、晩生のものは9月から収穫が始まるため、みょうがの旬は、初夏から秋ということになります。茎葉を光に当てず軟白栽培したものをみょうがたけと呼び、こちらの旬は春になります。

みょうがを選ぶときには、紅色が鮮やかで艶があり、ずんぐりと丸みがあって、固くしっかりとしまったものを選ぶと良いでしょう。
なるべく、速く食べるのが良いのですが、保存をする際には、乾燥しないようにポリ袋などに入れて、軽く口を閉じ、冷蔵庫(野菜室)に保管してください。


主な機能成分

α―ピネン(精油成分)、カンフェン、ゲラニオールがみょうがには含まれており、みょうがの種子、 種子には、フラボノイドのイザルピニン、アルピニン、精油成分のβ―ピネン、セスキテルペン、シオ ネールなどが含まれています。


薬効効果

精油成分には大脳皮質を刺激して、ぼーっとした頭をシャッキとさせ、眠気を覚醒させたり、胃の働きを活発にして、食欲を増進させたり、延髄を活性化して発汗・呼吸・血液循環などの機能促進をし、血行をよくする働きがあります。
この他、熱を冷まし、解毒を促進するので、夏バテ解消、口内炎、喉が痛くて声がでにくいときなどにも役立ちます。「血を活かし、経をととのえる」といわれ、ホルモンのバランスを整える作用もあり、月経不順や更年期障害、月経痛や女性の冷え性、冷えからくる腰痛や腹痛にも有効です。

この薬効を考えるのであれば、あまり水に長時間さらさないようにして、食べると効果を得ることができます。長時間水にさらすと香りが抜け、薬効も半減してしまうので注意しましょう。
葉や根が手に入るのであれば、入浴剤や煎じてシップや塗り薬、飲用とします。冷え性の場合には、生葉を布袋に詰めて浴槽に、乾燥させた葉を煎じ温かいうちに塗ればしもやけに、根を煎じて飲めば、腹痛や利尿に、根や茎をすりおろした汁を薄めて目の上に温シップすると目の疲れが取れます。


調 理

刻んで水に軽くさらし、麺や味噌汁、酢の物、刺身のつま、塩漬けや味噌漬け、煮物、ご飯、ちらしずし、刻んだものにかつお節と醤油で和えるだけでもおいしく食べることができます。紅色を鮮やかに仕上げたい場合には、酢水であくを抜くと色がきれいに仕上がります。


みょうがの甘酢漬け (4人分:調理時間10分)
材料
  • みょうが 6個
  • 酢 大さじ1
  • 水 300ml
  • <A>
    • 酢 大さじ2
    • 砂糖 大さじ2
    • 塩 小さじ1
    • 味醂 小さじ1
作り方
  1. みょうがを洗い、縦半分に切り、Aを混ぜ合わせる
  2. 耐熱ボウルにみょうがと酢・水を入れ、ラップをせずに約1分加熱する。
  3. (2)の酢水を捨て(1)を入れ、みょうがに密着するようにラップをかける。
  4. (3)を1分ほど加熱し、ラップをはずして冷ましてから、食べやすい大きさに切って盛り付ける。

参考文献 :食品図鑑(女子栄養大出版部)
薬膳の書(http://www.shishiclub.co.jp/uenoya/yakuzen)他

栄養士科  平山博子

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