本校は昭和21年(1946年)拭石季枝によって創立されました。
当時は終戦直後で食料が不足し、栄養失調や餓死者がでていました。
食の知識や技術を学んだ拭石は、苦しむ人々を思いやりました。
「何を、どのように料理すれば、おいしく食べて健康に生きることができるか。」
知っていることを人々に伝えたいと思い、学校を始めました。
本校の教育理念は、
食のスペシャリストとして、食を通じて人々を健康に幸福にすることを目指します。
大学短大が頭を中心とした教育であるのに対し、専門学校は頭と手の教育です。本校の実践教育は、「頭で理解し、手で実践する」が基本です。本校の実践教育が行われるためには、生徒と教員がよく会話し(conversation)、意思疎通し(communication)、相互に信頼関係(connection)があることが基本です。本校の実践教育で目指すのは、実際の社会に役立つ職業人の養成です。それゆえ本校の教育内容は、常に変化する社会(職場)で働くために、どんな力(能力)が必要かを考え続けることから生まれます。栄養士の職場で働くには、今どんな知識技術が必要か。調理師の職場で働くには、今どんな知識技術が必要か。製菓衛生師の職場で働くには、今どんな知識技術が必要か。常に業界・団体と連携協力し、教育内容を更新し続けることが本校の教育内容です。グローバル化の時代、日本人であると共に国際人であることが必要な時代です。外国の学校とも提携して、教育内容の充実を目指しています。
食物は生命あるものです。食べるということは、他の生命をいただくことです。食物は、生産者や流通やさまざまな人々の労力を経て、食材として私たちの前に届けられます。それに作り手の手間と心が加わって、はじめて一皿の料理となります。食前に「いただきます」、食後に「ごちそうさま」と言うのは、これらすべてに対する感謝の心です。
誰かのために作られた一皿の料理には、目には見えない相手を思いやる作り手の心がこもっています。親が子に、忙しいから時間を節約し、冷凍食品やレトルト食品を並べるといたします。残念なことにこの料理には、栄養はあっても親の心が充分にはありません。忙しいけど手間をかけ作った料理には、親の心がいっぱいこもっています。子供は、栄養を食べるとともに親の愛を食べているのです。だから、身体と共に心がすくすく育ちます。
国が違い、言葉が違い、文化が違い、食べるものが違っても・・・。人として、「思いやりの心」が最も大切であるということは変わりません。創立者の拭石は、聖書の一文である「あなたたちが人々からして欲しいと思うように、あなたたちも同じく彼らにせよ。」(ルカ6章31節)から学んだようです。私たちは、あなたが「思いやりの心」をしっかりと持つかぎり、すでに国際人であると信じています。
本校の人間教育の中心は、「思いやりの心」を養成することです。食の安全安心が脅かされ、食品偽装が横行し、食に対する倫理が失われている昨今ですが、もしその人々が「思いやりの心」を持っているなら、決してそんなことはしません。なぜなら、「思いやりの心」を持つ人は、他人に迷惑をかけません、他人を喜ばせようとするからです。
食のスペシャリストとして、食についての知識・技術を持つ人であり、かつ思いやりの心を持った人材を養成することが本校の教育目標です。